受け入れ企業様の声
当組合のサポート担当者が
受け入れ企業様にインタビューしました。
当組合のサポート担当者が
受け入れ企業様にインタビューしました。
B社についたとたん、取材スタッフが声を上げます。
「キレイ!新しい匂いがします」
それもそのはず、第二工場を建ててまだ1年ということ。ベトナム人実習生の2人もここで働いています。
奥田社長がニコニコと温かい笑顔で広く美しいミーティングルームに案内してくださり、いざ、取材開始です。
もともと、海外進出を視野に入れてベトナム人実習生を選んだというO社長。
「わが社はコンピューターでプログラムを作り、同じものを同じ寸法で多く作り上げるという技術でお客様から評価を頂いています。ですから、ベトナムの実習生にも、プログラムはまだ無理としても、オペレーターとして育てたら同じ環境で同じモノづくりができるんじゃないかな、というのが最初の考えでした。
あとはどこまでベトナム実習生に技術を付けていけるかですね。最悪は向こうにデータ支給でも作れると思っていますが」
ブロードバンドで、どこにでもすぐ資料を送ることができる時代ですからね。でもせっかく日本に来て勉強しているんだから「最悪」パターンは避けたいですね、頑張れ実習生!
「言葉は、実はもう少しできるかと思っていました(笑)。最初の2、3日は私がつきっきりで教えましたね、簡単な単語とジェスチャーと絵で。すると、ちゃんと伝わるんですよね。
販売とは違って私たちの場合は図面ですから、図形と数字で書いてあるので、言葉の説明がなくても見たら分かる部分もありますし。また、3ヶ月くらい経ったら日常会話くらいは問題ないほどに上達しましたから」
他社でもよく言われますが、だいたい3ヶ月が、言葉を覚える一つの目安期間のようです。
「でも面白いのがね、仕事が進んでいる子は日本語をあまり勉強しない。逆に仕事に負けている子は、
日本語だけは勝ちたい、と頑張るので日本語がどんどん上達するんですよね(笑)」
なるほど!ライバル意識が働いて、お互いに無い才能を伸ばそうとするのでしょうね(笑)。特に2人だと、比べられやすいですしね…。
「仕事はね、組合の中でも、わが社に配属されている2人はレベルの高い実習をさせていると思っているし、彼ら自身もそれを誇りにして仕事をしてくれていると思うんですよ。プラスマイナス1ミクロンや2ミクロンを追いかけた研磨加工をやっていますから」
ミ、ミクロン……? スタッフ、思わず全員目が点に。嶋田が思わず聞き返します。
「それって、コンピューターでセットしたらできる……ということですか?」
「いえ、それは人間の感覚で。爪で段差を確認するんですけど、全くモノづくりされていない方でも5ミクロンの段差なら、爪で触ったら、感覚で分かると思います。慣れていけば、1ミクロンでもわかるようになります。毎日それに携わっていたら見えてくるんです」
彼らは、それを修得したということですね。確かに、高レベルの仕事です……(驚)!
「やはりチャレンジ精神豊かな子は覚えが早いですね。人間って一歩先に踏み込むと技術でもなんでも手に入るんだけど、怖がったり、今の範囲だけで満足すると、ステップアップが難しい。その代わり失敗もようするけどね(笑)。でも工夫もするから。今まで1時間かかった仕事を更に短い時間でこなすには……とか、アイデアを出して進化していきますからね」
休憩時間や、生活態度の方はいかがでしょう……こちらも高レベルでしょうか?
「寮への定期訪問はかかさずしていますね。掃除だとか、料理を作った後の始末とか、そういったところがおざなりになるので、注意します。夏場は不衛生になるので、体を壊したら大変ですから」
ありがとうございます! 生活指導もそのように早めに注意していただけることが、大事だと思います。
「日本人との交流はうまくやっていますよ。2人とも、顔が可愛いしね(笑)。8月にこちらにきて、9月の団地の運動会には参加してましたね(笑)」
うーむ、ルックスを武器にして、そんなに早く地域に溶け込むとは頼もしい(笑)。
「会社でも1人が将棋に凝っててね、うちの先輩社員と対局してますよ」
将棋!またシブいですね。社長とも将棋をするんでしょうか……。
「あっはっは、僕は強いですからね、まだまだ(笑)。その先輩社員に勝ってからですね。(笑)。そういえば、今まで社員は30~40代が多くて、昼休みも昼寝に時間を使ってたりしたんだけどね。若い彼らが来てから昼休みの使い方が変わったね。よかったな、と思います」
和食通で、いまや大好物は焼肉と寿司という2人。
「この金曜日も会社で食べに行くんですが、多分焼肉を期待してると思いますよ(笑)」
実習制度を取り入れたことに関して、「大満足です!」と目を細めて答えてくださったO社長。2人の仕事ぶりは想像以上だそうです。
「ぶっちゃけた話、これだけ一生懸命やってくれるとは思ってもいなかったんです。日本人だとね、1年もたたないうちに気持ちが折れる子が多いんです(笑)。
昨年第二工場を建てて、日本の社員もたくさん受け入れたんですが、続かないねえ。ベトナムの実習生は背水の陣で来ていますから。彼らに教えられることが多いです。こういう風に人間生きていかなければ、と思いますね」
目的意識を持ったハングリー精神。実習生の評価の高さを喜ぶとともに、思わず自分の働き方を振り返り、大反省しました。私たちも目標を持って頑張らなくちゃ、ですね。
是非とも(制度が)5年に延びてほしいですね。
そして、一旦国に帰っても、働きたかったらまたこっちに来て、正社員として働けるように制度を整えていただけたらと思います。
わが社としてはすごい戦力ですからね。組合もどんどん行政に向かって声を上げていただきたいです。
貴重なご意見ありがとうございます。
2009年の法改正に向け組合員の皆様に今後も積極的に情報発信を行なっていきたいと考えています。
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