外国人材の活用は、単なる人手不足対策にとどまらず、企業の成長戦略の重要な柱です。
2027年に予定されている外国人技能実習制度の廃止と育成就労制度の開始を見据え、「技能実習生を早期に受け入れることで得られるメリット」と「選ばれる企業になるためのポイント」の２点をご紹介します。

◆ 今、技能実習生を受け入れることの主なメリット

① 企業成長の基盤を早期に築く ～外国人材育成のノウハウの蓄積～
外国人材を戦力化し、企業業績に好影響を与えるまでには一定の時間が必要です。早期に受け入れ体制を構築することで、2027年以降の需要増加が見込まれる育成就労制度へのスムーズな移行が可能となり、長期的な事業成長の基盤を築けます。

② 人材確保競争への優位性
2023年度末時点で、技能実習生を受け入れている事業所は6万4千に達しており、競争がますます激化することが予想されます。早期に受け入れルートを確立することで、他社に先駆けて優秀な人材を確保するチャンスをつかめます。

③ 職場環境の改善
外国人材の受け入れは、職場に新しい視点や文化をもたらします。これにより、指導方法の改善や作業マニュアルの見直しといった好循環が生まれ、社員の知識や技術の向上、職場全体の活性化が期待されます。

◆ 選ばれる企業になるためのポイント

日本に在留する外国人は2024年6月末の統計で358万人を超え、その中で技能実習生は約42万人、特定技能者は25万人超に達しています。このように外国人材の需要が急増する中、「選ばれる企業」になることは、良い人材を確保するために欠かせない要素です。以下に、技能実習生から選ばれるためのポイントをまとめました。

① 適切な報酬の提示
基本給、時間外労働の条件、家賃負担額などを明確かつ魅力的に設定することで、応募者の関心を引くことが可能です。

② 企業アピールの強化
動画を用いた企業説明は、日本の事情を知らない応募者にも分かりやすく伝える手段として効果的です。

また、以下のような具体的なメリットを伝えることで応募者の増加が期待されます：
• 「技術習得や日本語学習のサポート」
• 「社員旅行や社内イベントの実施」
これらは応募者の不安を軽減し、企業の魅力を高めます。

◆ 今、行動を起こす理由

早期の取り組みは、企業の競争力を高める大きなチャンスです。今行動を起こすべき理由を以下にまとめました。

• 2027年に予定される制度変更への対応力を強化する
• 人材確保競争の激化に先んじて優秀な応募者を確保する
• 外国人材受け入れ体制を整え、長期的なコスト削減を実現する
• 多様な文化や視点を職場に取り入れることで、職場環境を改善し競争力を向上させる

弊組合では、20年以上の経験を活かし、外国人材の採用から受け入れ体制の構築、さらに長期的なフォローアップまで、一貫したサポートを提供しております。また、毎月、外国人材受入れを検討する企業様に役立つ「オンラインセミナー」を開催しています。そちらもぜひ、ご活用ください。

※参考資料：
外国人技能実習機構『統計1-1 令和４年度 都道府県別実習実施者数』
https://www.otit.go.jp/files/user/240422-001.pdf

出入国管理庁『令和６年６月末現在における在留外国人数について』
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00047.html